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総合FP室 コンサルタント 2011年11月入社

 入社前/当社に入社したきっかけ・決め手

入社前に生命保険会社の職員向けの研修に参加(代表が講師)約1時間半の研修の中で、自分が理解できる言葉が1割程度しかなかった。

前職はマイホームユーザー向けの不動産仲介の仕事に相当な自信をもっていたが、その知識経験は、土地富裕層マーケットにはほとんど役に立たないという事に愕然としたのを覚えています。


マイホーム仲介の営業は、どれだけ顧客満足度を優先しても、購入物件ありきで成立してしまうと当時感じていた私にとって衝撃的でした。
不動産業界の中でも仲介業というのは、川で例えると上流ではなく下流であって、上流で誰かが仕上げた商品をマーケットに流通させるもの。

つまり、私ではなくて他の誰かが介在しても成り立つ仕事であると感じていました。

商品ではなく、自身の力で顧客を満足させることは出来ないものかと考えていた矢先に出会ったのがACNでした。

 1年目

入社後、先輩コンサルタントにくっついて同行を繰り返す。
同行した案件相談のレポートを作成させて頂く機会が多く、見よう見まねで相続評価やポートフォリオ・相続設計レポートを作成するものの全く完成する気配がありません。

余裕を持った締め切りを毎回設定して頂いていましたが、何日も徹夜してようやく完成し、結果はほぼ全部ダメ出し。
「間違いがここだ」という指摘ではなく、「完成品が可か不可か」という結論しか頂けなかったので、どこが間違っているのか分からず、また徹夜&ダメ出しを繰り返して、ようやく完成となることがほとんどでした。


今振り返ると、この経験によって、常に完全なものをお客様に提出するという意識で資料を作成する術が身に付きました。
誰かが修正してくれるのではなく、また、他人が受託した案件だからという他人事な視点ではなく、関わる案件はすべて「自分ごと」として主体的に取り組む癖をつけさせるための指導だったのだと振り返って思います。

 2年目

入社から2年頃経つと、大変ありがたく日々案件に触れられる毎日が続いていたおかげで、必然的に入社前より多くの知識は付いてきます。

しかし、管理契約や不動産取引案件は少しずつ受託できるようになったものの、ポートフォリオや相続設計からの案件受託や、事業承継・法人活用の案件相談はまだまだ少なく、先輩と同行した案件やミーティングの案件紹介の内容を疑似体験としてひたすら吸収し、実際の個別相談の際にアウトプットして経験値を上げることを心がけました。


生命保険会社の方から「不動産を持っているお客様がいるのだが話を聞いてほしい」というご相談を頂きました。

内容はわかりませんが、お客様とお会いした際に「古アパートを建替えたいが敷地の一部に国有地があるため建築が出来ない」というお悩みだと知り、国有地の払い下げも古アパートの明渡しも有効活用のマーケティングもすべてが未経験の内容でしたが、案件をお受けして同期のスタッフとともに進めていくことになりました。
財務局に数十回と通い、仲間と切磋琢磨してようやく払下げの許可が下りて、旧建物のテナント明渡しや建築会社のコンペを経て、無事竣工に至りました。

乏しい知識の中、個別相談から案件の入り口、そして出口まで丁寧にこなせた事で自信にも繋がりました。


この案件からはとても多くのものを得ることが出来ました。
仲介営業をしていた頃にもお客様から信頼を頂くことも少なくありませんでしたが、誰もが出来ることではない相談を解決したことによる信頼は前職の比ではないことを実感しました。

 

また、自分たちの売りたいものを提案するのではなく、お客様の問題に合わせた解決方法を提案することの重要性も体得出来ました。

 3年目

コンサル職の仕事は、仕事の入り口から出口までを創出することですが、仕事の入り口は、保険会社や銀行等の営業拠点に対するアプローチから始まります。


主に、首都圏の生命保険会社の営業支部の方々に対して研修を行います。
「不動産を所有している方は相続のお悩みを漠然と持っており、そのお悩みの解消には生命保険がとても重要な役割をもつ」といった、「先方の仕事を作る」ための話を営業職員の方々にお伝えして、先方の既契約者からのお客様のお悩みやご相談を頂く下地を作ります。


入社後2年くらいまでは、保険会社や銀行等の拠点に対する営業研修やは先輩スタッフや代表が行い、私は同行して名刺交換だけするという状態でした。
「泥臭さが足りない」と指摘されていたのもこの頃で、失敗を恐れて自ら率先して拠点活動の前面に出ることに躊躇していました。

しかしこのままでは、相談件数も伸びる事はないので、「自信がないけれどまずはやってみよう」という踏ん切りもあり、3年目に差しかかった頃には、単独で研修を行う機会を頂き、単独で一都三県の拠点活動を行うことになりました。

エリア毎にマーケットも異なり、組織によっても取り組みが違うこともあり、同じ資料を使っていても表現方法を吟味してその場の状況に併せて伝えなければならず、しかも同じ反応はひとつもありません。毎回毎回が失敗も許されない真剣勝負でした。

年間100件のセミナー・研修を行う目標を自ら設定し、月の半分以上は首都圏のあらゆる拠点で研修を行いました。
結果、研修を受けた拠点の方々からは「お客様からこんなご相談があるので同行してほしい」というご依頼を頂くことになり、多い日では一日5件以上同行、月50件以上の新規のご相談(同行依頼)をお受けするようになりました。


この怒涛のように押し寄せる同行依頼のおかげで、貴重な知識経験の積み重ねが出来ました。
これが自身のコンサルティング能力を飛躍的に高める礎になったのだと思っています。

 

 5年目

入社5年目から「大手生命保険会社のお客様向け相続設計」の冊子の執筆をさせて頂くことになりました。

書籍の執筆は人生で初めての経験でした。

一般ユーザー向けの冊子のため、内容や表現方法に様々な制約があり、時にはご依頼元のご担当者と夜中まで議論することもありました。


毎年ご依頼を頂き、数年後には一人で執筆を行っていました。

伝えたい内容と表現のバランスが難しく、編集者の方々と何十回ものやり取りや、編集者やチェック担当の税理士や弁護士の対応等を通常業務の中でやらなければなりませんでしたが、
執筆の経験は、表現力の向上や要点整理の能力を高め、人に伝えるためのスキルが向上するので、プレゼン能力の向上につながりました。

 6年目

AFPの継続研修の講師をする機会を頂きました。

AFP資格保持者の資格更新要件のための研修でしたが、主に保険会社の活用や一般のお客様向けの相続対策のセミナー等、実際に聞き手に役に立つ内容の講義を行っていましたが、継続研修は、いわば受講することが目的でもあります。

受講者の属性や目的も様々なので、講義中に必要な情報や響くポイントを感じることが出来ず、結果的に出来のよろしくない研修となってしまいました。

私の研修の中で最難関だったのがこの研修でした。

 7年目

入社から5年を経過すると、コンサルティング業務では、初回のご相談の時点である程度案件の出口(解決方法)や難易度がつかめるようになります。

今では年間300件ほどの新規のご相談をお受けしていますが、仕事のボリューム感がつかみやすくなることで、以前よりスケジュール管理がしやすくなりました。


入社当時は「一日でも早くコンサルタントとしてあらゆる難題を解決できるようになる」という意気込みでしたが、目の前の案件をこなすだけでは単なる職人です。

一匹狼の職人では仕事を増やすことは、即ち自身の業務範囲を狭めてしまうことになります。


ありがたく不動産実務の案件を委託しても自分一人で回そうとすれば、本業のコンサルティング業務に割く時間はどんどんなくなります。
多くのお客様に満足して頂くためには、他のスタッフの協力があって初めて成り立つという意識も不可欠です。
本業に余力が出てきた分を惜しみなく社内にそそぐ事は、多くのマーケットにお応えすることに繋がります。
現在の社内への働きかけとしては、勉強会やロープレの実施、または中堅社員の意識改革などに注力していますが、同時に入社から培われてきたプロとしての厳しさやご紹介者の方々の思いも含めて次の世代の方々に伝えるべく思案しています。

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